クリムゾンキング

アラビアン・ナイト 第2部 孤独な人々のクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

第一部のドキュメンタリータッチの残っていた作風とは打って変わって完全なる劇映画の演出になった、ポルトガルの現在をアラビアンナイトになぞらえて描く連作の第二弾。

凶悪な逃亡犯が市民から英雄し視されるエピソード、悪が悪を呼び、その負の連鎖に辟易してしまう判事のエピソード、飼い主を渡り歩く犬と周りの住人の生活の様子を垣間見るエピソード、と、言った具合に大きく三つの話に分かれている。

二つ目のエピソードが特に寓話的というかそういう演出がなされていてちょっと異質のように感じるが、最後のエピソードのラストなどなかなか印象に残るシーンも多く、今回も空気感や空間の広がりなどが感じられるカメラワークで飽きることなく見ることができた。