安堵霊タラコフスキー

慰めようのない者の安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

慰めようのない者(2011年製作の映画)
4.5
最早馴染み深いイタリアの詩人パヴェーゼの詩か戯曲を引用した作品。

岩に座ったおっさんと小さな岩に片足乗っけたおばさんがただそのテキストを読み上げるだけなのだけど、その発せられる響き自体が心地良いし二人のいる自然の風景にもストローブ作品らしい美しさが感じられた。

最後にモンタージュだけで表現されてた位置関係が、実はすぐ近くだったと明かされる展開は後の影たちの対話的だったけど、同じ方向を向いていた二人の視線が交わるシークエンスには中々胸が熱くなった。