ちろる

双子物語のちろるのレビュー・感想・評価

双子物語(2015年製作の映画)
3.7
SNSが発達した現代が起こした奇跡。
パリに住んでる女の子とロスに住んでる女の子が年齢も生また場所が同じで顔までそっくりだったら?
考えてもいなかった自分の出生の秘密をワクワクした気持ちと不安感で調べていくと、何か今の生活が変わってしまうようで怖くなってしまうけど、Skypeでやり取りしたあったこともないサムとアニースは、すでにかけがえのない親友みたいな関係になっていて、怖くても2人の絆を証明する「呼称」みたいなものがほしくなったんだろうな。

実の母親が産んだこと自体認めてないというのは結構辛いなぁって思ってたのに、サムが「辛いのに思い出させてしまって悪いなぁー」って言葉を口にした。
けっこうこれが印象的だった。
優しいなって。心が和らいだ。

ずっと何かを求めていて探している何か。
そんなこと知らなくても探し続けたりする心が出てくるなんて不思議。
サムとアニースずっと笑顔でかわいい。
愛されて愛されて育ったふたりでよかった。
捨てられたって心のどこかで思ってたアニースの心がちゃんと救われた。
会ったことない母親に愛してると言える、それが彼女たちがこの世にちゃんと生を受けた意味の全てなんではないだろうか。
奇跡のお話でそれだけでも感動的だったのに、2人の姿に何か学ばされたドキュメンタリー作品でした。
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