MitsuhiroTani

砂の城のMitsuhiroTaniのレビュー・感想・評価

砂の城(2017年製作の映画)
4.2
破壊と復興。戦争が生み出すものはこの二つであり、破壊されるものは国家も大都市も街も給水施設も同じ。全てが儚く砂の城のよう。何も変わらず、何も完成しない。
戦闘シーン、軍のヒエラルキーとそこにあるロジック、兵士達一人一人のキャラクター、そして主人公の揺らぎ。本作は、戦争映画の中でも極めて良質でバランスの良い映画だった。そして、そのバランスの良さが魅力を欠く要因になっている気がした。
戦わずに帰国したかった主人公は、仲間が死にゆく中で、何一つ成し遂げないまま帰る自分を恥じていたんだろうか。
なんだろう、何故かプライベートライアンを思い出した。
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