るる

完全なる飼育 赤い殺意のるるのネタバレレビュー・内容・結末

完全なる飼育 赤い殺意(2004年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

なんで見たんだ…

こういうの、『ルーム』『スポットライト 世紀のスクープ』がアカデミー賞とってるいまの時代、いまの倫理観じゃ、いろんな意味で無理なんだけど、こういうの未だに巷に溢れすぎてて、なんかもうどう思えばいいのかわかんないね、

過去シリーズで、17歳の裸を使うのダメだから香港映画として撮ったエピソードとか未成年の性的搾取に鈍感すぎるお国柄が出てるよなって感じだし、そもそも原作からして実際の事件を元にしてるとか悪趣味すぎて無理。ドン引き。

ストックホルム症候群について「倒錯した愛」とかいうキャッチコピーつけるの、いい加減どうかと思うよね…

ストックホルム症候群に陥るようになった理由、恐怖の理由、暴力の存在をちゃんとハッキリ描いてるぶん、脚本はちゃんと考えられてるんだろうけどもさ…

なんだろ、幻想怪奇猟奇エログロアングラというジャンルの作品として見るべきなんだよね、そう思えば、ギリギリ許容範囲…? 佐野史郎の、まとう雰囲気はさすが…うん、メインの三人は世界観つくってた、でもどうも撮り方がところどころテレビドラマっぽくて、そこがな…モザイクもなんだそれって感じだ…

しかし誘拐犯ブッ殺して自力で脱出するのはまあ…いいけど…大人になった身体でランドセル背負って攫われた時の無垢な少女時代を追憶するエンド、やっぱりどうなんだろう…

ほんとに、さあ、少女というものに夢見すぎじゃない?

いわゆるピンク映画のシリーズ、13年前の作品に、なにを真面目になってんだろうなと思いつつ、ポルノではない、映画として在るためには、みたいなことをモヤモヤモヤモヤ考えてしまう…現実の代用としての虚構なのか、現実を補強する虚構なのかとかな…

つい最近、現実の誘拐事件で、ストックホルム症候群に関する理解のなさが被害者バッシングに繋がってたよなとか…思い出してしまった…いつだって現実のほうが地獄…

なんで見たんだ…
るる

るる