SM系ロマンポルノが苦手で避けている私が、「縄姉妹奇妙な果実」を観て石井隆オールナイトしたくなって、「赤い縄果てるまで」を観てみたけどこんなんSMじゃねえだろと思い、正統派SMロマンポルノを観たくなってセレクトした小沼勝×谷ナオミ。しかも脚本はいどあきお。冒頭2分で高橋明の語り入っちゃう。絶対外れないわよこんなん。撮影は森勝。助監督斉藤信幸。舞台は昭和初期、なんかもう数え役満な期待度でしょ。とく子ねえさんが変態小姑な世界線にしびれすぎるし、ほぼスッピンと思われる谷ナオミが美しすぎるし。小姓のイケメンくん、「女教師秘密」の主役の高橋淳くんだった。下女の田島はるかはひたすら狂気。谷ナオミの愛があふれすぎて、谷ナオミを愛する高木均の愛もあふれすぎて、やっぱこれこそがSMの極致。シュールだったりナンセンスだったりで意味わからんシーンも、愛だなあってことで全部雑に説明がついてしまう荒技。そしてやっぱり愛の果てしなさに言葉を失う、感動しかない終盤。これは素晴らしい佳作。小沼勝×谷ナオミ作品のマイベスト。本作鑑賞で小沼勝×谷ナオミ作品はコンプリートした！そして気付いたらSM系ロマンポルノオールナイトになっていた。
