ポルりん

女幽霊のポルりんのレビュー・感想・評価

女幽霊(1996年製作の映画)
1.5
ホラー演出は良いのに、主演のゴミ演技によってZ級ポルノ映画となってしまった作品。

あらすじ

女優の霊が出ると噂の閉館した映画館。
映画研究サークルの雪子は、心霊動画を撮るためにその廃映画館を訪れた。
ところが、雪子が古びたフィルムを目にしたことから、相次いで奇妙なことが起こり始める。


事務所がAV女優「桃谷エリカ」を売り出したい為だけに製作された作品だと思うのだが、本作を観て「桃谷エリカ」に好感を持てる人が一体どれほどいるのだろうか・・・。
確かに顔やスタイルは良いと思う。
だが、声が牛蛙のように汚く、演技があまりにもゴミ過ぎるので苛立ちを感じてしまう。
セリフが棒なのは当たり前で、幽霊を見ても怖がるような素振りを一切見せず、生ゴミを見るような見下した目で幽霊を見て、感情のこもっていない悲鳴を上げる。

「実写版デビルマン」の方がまだマシなんじゃないかと思ってしまう程酷い演技なのだが、それは得意なはずの濡れ場でも健在である。
「ヒカキン」に似ている部長や「小室圭さん」に似ているヤリチンと性行為をするのだが、どちらに対しても気持ちよさそうには見えず、喘ぎ声までもが棒という奇跡を見せている。
AV女優で得意の濡れ場でも下手くそって、もう救いようがないだろ・・・。

どうしようもない演技をする「桃谷エリカ」だが、演じているキャラクターもかなり酷く、視聴者のフラストレーションが溜まってくるようなキャラクターになっている。
平気で浮気はするわ、自己中で飲食店に迷惑をかけるわ、ヤリマンだわ、アホだわ、何なんだこいつ・・・。

特にこのキャラクターのアホさは群を抜いており、病気を疑うレベルである。

物語の序盤でアホが真夜中に閉館した映画館に侵入するのだが、シアタールームに一人でいる所、突然スクリーンにポルノ映画の濡れ場が映し出される。
突然こんなの映し出されたら、恐れおののいたり困惑するのが普通だと思うのだが、このアホは微塵も疑問にも思わず平然と映し出されたポルノ映画を観ている。
そして、そのポルノ映画の劇中で女性の顔がアップで映し出されるのだが、そこで初めて恐怖を感じ感情のこもっていない悲鳴を上げてシアタールームから逃亡する。
その後、彼氏のヒカキンに相談するも、

ヒカキン「気のせいじゃない??」

の心無い一言に納得してしまう。

いやいやいやいや、おかしいだろ (# ゜Д゜)
何がどうなったらこの心霊現象が気のせいで済むんだよ ( ゜Д゜)ヴォケ!!
どう考えても気のせいな訳ないだろ (゜Д゜)ゴルァ!!

そういえば、閉館してから結構時間が経過しているにも関わらず、館内が綺麗なままという事に何にも疑問が湧かないのはどうなんだ・・・。
そもそも、電気や水道が通っている事に対しておかしいと思わなかったのか・・・。
恐らく「桃谷エリカ」の放尿シーンを撮影したいからこのようにしたのだろうが、幾らなんでも無茶苦茶だ!!

また、物語の終盤でアホが真夜中に閉館した映画館に再び侵入し、シアタールーム内を撮影するシーンがある。
すると、突然外から常軌を逸した元支配人が

元支配人「誰かいるのかヽ(`Д´)ノプンプン」

と怒号を挙げる。
アホがとっさに近くの座席に隠れるのだが、同時に元支配人がシアタールームに入ってくる。

ここまでは良くサスペンスやサイコホラーでよくあるシーンだ。
普通は、元支配人が座席に隠れているアホにどんどん近づいて行き、アホは隠れながらブルブルと震えるものの知恵を使って何とか難を過ごすのがセオリーだと思う。

しかし、このアホはなかなかに常軌を逸したアホなので常人には考えられない行動をとる。
何とこのアホは、暗くて元支配人の動きが分からないからと、撮影用のカメラのライトを元支配人に照射する。

いやいや、アホにも程があるだろ ( ゜Д゜)ゴルァ!!

暗闇で相手にライトを当てたら気付かれるって、3歳でも分かると思うんだけど・・・。
設定上ではこのアホは大学生という事になっているが、どうやって入学出来たんだ??
裏口入学以外考えられないのだが、恐らく小学校を卒業するのも難しいじゃないか・・・。
恐らく大学で勉強しても理解出来ない事しかないだろうから、まずは「こどもちゃれんじぷち(1・2歳用)」から勉強する事をおススメする。

まあとにかく、アホがライトを元支配人に照射するのだが、何と乳児でもいる場所を突き止められそうな好条件なのに、アホが隠れている場所を見つける事が出来ない・・・。

・・・。
え???
いや、マジで・・・。
更にアホなの??

何というか、体は大人だけど頭脳が乳児レベルのキャラクターしかいないのか??
「おかあさんといっしょ」の「ガラピコぷ~」に登場するキャラクターの方が全然知的に思えるし、大人に思えてくる。
もしかしてこの作品は1・2歳用に製作されたポルノ映画なのか・・・。

確かにストーリーを考えても中身がすっからかんなので、そう考えられなくもないかもしれない。
ただ、ラストを抜かしてホラー演出は思った以上に完成度が高く(ラストの呪怨の劣化演出は除く)、出演者のゴミ演技が邪魔をしなければ、なかなかのものになっていたので、そう考えると1・2歳には刺激が強すぎるように思える。
事務所のごり押しや1・2歳用という制約がなければ、結構いい線を行っていたと思うのだが・・・。

「桃谷エリカ」のファンやヒカキン(そっくりさん)の濡れ場を観たい人以外は観る価値のない作品なので、それ以外の人には全然おススメ出来ない作品である。
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