トルコの田舎町で祖母と叔父と暮らすことになった5人姉妹は古い習慣に縛られ、家に監禁されてしまう。望まぬ結婚をさせられるだけでなく、叔父から性的虐待を受けた姉たちに悲劇が起き、末っ子ラーレ（ギュネシ・シェンソイ）は家からの逃亡を決意する。
冒頭の美しく爽やかな映像からは想像できないような、胸糞な虐待生活が延々と続く。
両親を亡くして引き取られたとはいえ、祖母の家の環境と彼女たちの意識にあまりにギャップがあって、リアリティという意味ではちょっと違和感があった。
ただ、世界には信じられないような差別や虐待や悪習があるのは事実だし、彼女たちの苦しみは作り手の強いメッセージなんだろう。
勝手に結婚相手を決めて息子に代わって親がプロポーズするとか、初夜のシーツを家族が確認するとか、ありえない！
そして、叔父エロルのような男が普通に生きていることが許せなかった。
対照的に、序盤に姉妹5人がじゃれ合う姿が瑞々しく眩しくて頭から離れなかった。
終盤はまさに脱獄スリラーだ。
ヤシン、いい奴じゃないか！
