ありがちの展開だが、その分安定感があり、テンポも良くて楽しめた。
そーいやマーガレット王女ってやんちゃで有名だったよなあ。エリザベス王女は世間知らずではあるが真面目でシャキッとしているしっかり者だし、実際のイメージを崩さないキャラ設定になっていると思う。
侍従のマッキーが誰も見てないところではだらっとしてたり、いかがわしい娼館の主人スタンが実は王室マニアだったりするなど、細かいところでクスッと笑える。ヴィクトリア女王の肖像画まで飾っているとはどんだけ。もしかしたらホントに貴族崩れなのかも。
国王を目の前にしてもひるまないジャックは反骨精神を忘れない庶民の代表選手なんだろう。幼い顔立ちだが一兵卒じゃないのな。兵舎のトイレでお目付役の将校が敬礼してたもんな。爆撃機乗りってことは将校なのか。
壁が崩れた建物で食事してる人たちがたくましい。庶民の味わった苦労と王族の苦労は全く違うが、まあ楽してた人はいないよな。そこを思いやれるジャックの母はやはり大人ということだろう。貧乏人は金持ちや特権階級に対しては「あの人たちには自由がない」と思うことで優位に立った気持ちになれるのかもしれないけど。実際は貧乏人にだって自由なんかないけどさ。皆ジャックみたいにあからさまには言わないだけなんだよなあ。
王族は特権階級で腹立たしいし余計なことをされると手間もかかって迷惑だが、一方で好きな時間に気軽に外出することもできない可哀想な人たちなのだ。そういうところで「許されて」いるのだろう彼らは。
