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幽霊島の掟のmitakosamaのレビュー・感想・評価

幽霊島の掟(1961年製作の映画)
3.3
東映YouTubeより。時代劇ながら正確な
時代と場所を設定してないのでとっても無国籍でファンタジックな作品だった。

日本のどこかにある離れ島・龍神島。
大陸との貿易があるようで中国人などのも多い。銃器の密輸入が行われ,売春婦らしき女が多く囲われていて、如何にもアウトローな雰囲気だ。
まず、この無国籍なセットの作り込みが素晴らしい。
キリシタンの城跡があることなどから長崎方面なのかな?また倒幕を目論む者たちや銃器を見ると限りなく幕末に近い年代と設定してるのかね?

この島にヒョッコリ現れた浪人風の男・半蔵(橋蔵)。この風来坊感がたまらん。
島には山形勲演じる周陽伯と、月形龍之介演じる呂宋屋が対立。
この二組織の間を立ち回る半蔵という構図だ。いわば黒沢の用心棒なのだが、コレに更に色々なキャラクターが混在する。

周陽伯の部下に東千代之介。
呂宋屋の息子に松方弘樹。
呂宋屋と取引をする商売人に鶴田浩二。
島の平穏を取り戻そうとする若者に北大路欣也。

そして謎の中国人の女に美空ひばり!珍しくパッツンの前髪が可愛いしチャイニーズドレスもグラマラスで、ファムファタールな雰囲気。

拳銃(短筒?)をバンバン打ちまくりチャンバラというよりかは西部劇のようだ。
かと思えばチャンバラになり、鶴田浩二が出てくると途端に任侠モノみたいな雰囲気になる(笑)

テンポも良いし、異国感ある設定がたまらんね。
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