がちゃん

星空のマリオネットのがちゃんのレビュー・感想・評価

星空のマリオネット(1978年製作の映画)
3.0
やるせない気分にさせてくれる点では上位にくる夢も希望もない作品。

暴走族をやめたヒデオ。
シンナー中毒で自分の血は汚れていると信じているヒロシ。
自由奔放な性格のアケミ。
この3人の奇妙な関係。

ヒロシはヒデオに好意を寄せていて、
ヒデオは自分の父親にアケミをあてがう。

自殺を決意したヒロシを、
ヒデオとアケミは応援して自死に追いやってしまう。

同時にアケミの妊娠が発覚し・・・

主人公のヒデオは三浦洋一。
つかみどころのない主人公を無難に演じている感じ。
白いブリーフ姿がまぶしい。

ヒロシ役は、武井一仁。
女装メイクに違和感がないのが凄いと感じた。

そしてアケミを演じるのは亜湖。
自由奔放で男関係にだらしない役をうまく演じてる。
美人ではないがとても魅力的。

橋浦監督の演出は、
独りよがり感が強くて観客を置いてきぼりにしているところも見受けられるが、モノクロームの画面で、
死んだ二人と父親、アケミが川を渡る風景が、一瞬だが一番印象に残る。

アメリカン・ニューシネマのような終わり方をするが、
やるせない・・・

いつもいいお父さん役を演じることの多い牟田悌三が、
若い娘に溺れる役でちょっとビックリでした。

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