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ブランカとギター弾きのcookieのネタバレレビュー・内容・結末

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

舞台はマニラのスラム🇵🇭
フィリピン映画だとばかり思っていたら、エンドロールに日本人スタッフたちの名前が!
長谷井宏紀監督がヴェネツィア・ビエンナーレ&ヴェネツィア国際映画祭の全額出資を受け、路上の盲目ギタリスト ピーター(本名も同じ)にあて書きして自ら脚本を完成させた、初の長編だった🎬
ピーターの衣装は監督の私物👕
キャストのスタイリングの多くが監督によるものだということからもわかる、監督渾身の作✨

現地でキャスティング、ギャラは当日支給で参加した人が多いそうで、ラウルやセバスチャンもそう。ドキュメンタリーのようなリアリティがある🎥

ブランカが伸びやかな声で歌う「カリノサ」が美しくて心に沁みる🎶
彼女の哀しみや希望が乗せられている曲🎵
フィリピン人の誰もが知るスペイン生まれのフォークダンス曲に監督が日本語でつけた詩を、タガログ語に翻訳して歌っている。
http://www.transformer.co.jp/m/blanka/song/index.html#

歌で既にYouTubeで人気があったブランカ役に、監督は歌唱力を40%に抑えてとリクエストしたそうだ🎵

ブランカが貯めた大金が...💸😥
勧善懲悪といきたいところだけれど、彼女自身も盗みを働いていたし、盗まれたものはもう返ってこない。これが現実。お金が物を言う🪙
女性に連れられるブランカを、ラオスが尾行して助けてくれるとばかり思っていたのに...🚲

ラオスにとってセバスチャンは生活のための子分でしかなかったのか...
セバスチャンが自分を売ってもいいからブランカを助けてと懇願するシーン、グッときた🥹

絵本もリュックも持たず、ビタミンカラーの服に着替えて出て行くブランカ🏃‍♀️
大切なものに気づいたのだろう🧡
過酷な生活は変わらない。これが最善の選択ではない気持ちはあるけれど、未来に虹がかかることを願うばかり🌈

劇中で深い言葉の数々を残していたピーターは、ヴェネチア国際映画祭上映から3日後に他界したという🎸

「スタンリーのお弁当箱」や「ピザ」のように、貧しくても瞳を輝かせて生き生きとしている子供の姿にめっぽう弱い私には必見の作品だった。
セバスチャンはどうしてるかな...
オネエさまたちも良かった💮

【notes】
●水を飲みに行ったピーターは、ブランカではないことに気づいていたはず?
●目の見えない人間ばかりなら戦争は起こらない。見えるものにこだわり過ぎだな。
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