なお

ミッション:インポッシブル/フォールアウトのなおのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「ミッション:インポッシブル」シリーズ第5作。
尺はシリーズ最長の147分。

本作でもトムの無茶苦茶スタントは健在で、物語中盤のビルからビルへと飛び移るシーンにてトムは骨折をしてしまった(そりゃそうだ)。
だがしかしそのシーンはそのまま映画本編へと組み込まれており、トムはもちろんだが制作スタッフたちも相当頭のネジが外れてしまっている。

✏️核の脅威、再び
前作からルーサー、ベンジー始めとするイーサンにとってかけがえのない最強メンバーが続投。
残念ながらジェレミー・レナー演じるブラントは登場しないが、また世界のどこかで活躍していることだと信じたい。

過去作に登場した、シリーズには欠かせない重要人物たちも総出演。
前作ではイーサンを追う立場だった、現IMF長官・アランは本作にてイーサンたちのバックアップ役として参戦。

物語中盤での、真の黒幕であるウォーカーを陥れるシーンは自分も完全に騙されたし、めちゃくちゃ痺れた。
シリーズおなじみのアイテムである変装マスクを暗にバカにしていたウォーカーを、そのマスクを巧みに利用して騙す。
…もうなんというか、本当にこういうのたまらんよね。

先に触れてしまったが、本作の主なヴィランとしてイーサンたちの前に立ちはだかるのはオーガスト・ウォーカー。
演じたのはヘンリー・カヴィルだが、ヒゲを生やしているとだいぶ印象が違って見える。

DCエクステンデッド・ユニバースでは世界で最も有名なヒーローのひとり・スーパーマンを演じた彼だが、本作では徹頭徹尾「陰湿な悪役」として作品に君臨。
後述する「核の脅威」へと立ち向かうイーサンたちの活躍を引き立てる役どころとしての機能を十分果たしている。

そしてその「核の脅威」。
2010年代以降のスパイ映画において「核の脅威」を描く作品は少なくない。
「核の脅威」を取り扱う映画作品を手がける制作スタッフたちはいかに他作品との差別化を図るか気を揉んでいるはずだが、そこはやはり「ミッション:インポッシブル」。

核兵器のリモコンを奪還して終わり!とか
核ミサイルを宇宙空間で爆破させて終わり!とか素人が5秒で思いつくような単純な結末とはしないあたりが実にニクイ。

かつてイーサンと甘い結婚生活を送っていたジュリアを『ゴースト・プロトコル』以来再登場させるだけでなく、しっかりと「イーサンと共にミッションを遂行するメンバーのひとり」として無理なく物語に組み込む。
ジュリアに代わってシリーズのヒロインとしての座を固めようとするイルサに負けない活躍を見せてくれた。

ただ、クライマックスの核爆弾解体シーンまでにおける一連の流れは、個人的に過去2作の疾走感と比べると少しテンポが悪く感じる場面も。
あと20分短く…!はさすがに贅沢なので、少なくとも前作と同じくらいの時間枠でまとめてほしかった。

☑️まとめ
2大ヒロインのほか、本作からイーサンたちの敵とも味方ともつかぬミステリアスな女性、白蜘蛛<ホワイト・ウィドウ>もシリーズに登場。
『デッドレコニング』の予告映像を見る限り同作にも登場するようなので、彼女がどのような活躍を見せるのか今から楽しみ。

さて、そんな『デッドレコニング』に向けた予習も本作にて完了。
全5作とシリーズものとしては少ない作品数とはいえ、思ったより早く完走できたな…

「007」に並ぶ「スパイ映画の金字塔」、その新作でイーサン、もといトム・クルーズはどんな決死のダイブを見せるのか。
新作が公開予定のアツいアツい夏は、もうすぐそこだ。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★★☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆

🎬2023年鑑賞数:66(30)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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