よーだ育休中

ミッション:インポッシブル/フォールアウトのよーだ育休中のレビュー・感想・評価

5.0
Solomom Lane(Sean Harris)の逮捕から二年。IMFは「《アポストル》を名乗り各国で破壊工作の請負を続けるシンジケートの残党に、核兵器を用いたテロを企図する過激思想家《John Lark》が接触した」との情報を掴む。IMF工作員のEthan Hunt(Tom Cruise)は、Larkより先にプルトニウムを所有する東欧マフィアとの接触に成功したものの、取引現場をアポストルが襲撃。人質となったLuther(Ving Rhames)を見捨てられなかったEthanはプルトニウムを奪われてしまう。


≫大人気スパイ映画『Mission:Impossible』待望のシリーズ最新作が公開される。本日の劇場公開に向けて、前回に引き続きシリーズ六作目を『その夏』ちゃんと鑑賞せよ。

ーなお、このメッセージは五秒後に自動的に消滅する。(〜♪)


◆ 1st Mission.
≫John Larkの核取引を阻止せよ!

前々作『ゴースト・プロトコル』、前作『ローグ・ネイション』に比べてアクション控え目のアバンから幕を開けた今作。

A storm is coming.
And the warrior whispers back,
ー I am the storm.

前作で対峙した強敵Solomom Laneの悪夢に苦しむEthanと、彼の組織した《シンジケート》の残党が今なお各国でテロ活動を継続しているというダークな雰囲気からスタートした今作。冒頭の《雷雲の中へスカイダイビング》するシーンは、本作のダークで危険な雰囲気を上手く煽っていました。

監督・脚本はChristopher McQuarrieが前作から続投。それ故なのでしょうか、物語も前作と地続きの内容になっていました。MI6に所属するエージェントIlsa Faust(Rebecca Ferguson)の再登場はとても嬉しい。加えて、過去のシリーズ作品を想起させる種々の演出はダークな作風の中でも観ていて面白いアクセントでした。

︎︎︎︎︎︎☑︎ 相手を騙す部屋のセットを演出(M:I)
︎︎︎︎︎︎☑︎ 命綱なしで絶壁をクライミング(M:I-2)
︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎☑︎ 敵対組織から命を狙われるJulia(M:I:III)
︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎☑︎ 核爆発をギリギリの所で阻止する(GP)
︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎︎☑︎ 離陸するヘリコプターへ飛び移る(LN)

また、世界各国を飛び回る本シリーズにおいて、今作は中盤までベルリン、パリ、ロンドンといった欧州主要国の首都が舞台に取り上げられていたことも、ダークな作風でもどこか華やいで見えるポイントでした。


◆ 2nd Mission.
≫ Solomom Laneの身柄解放を阻止せよ!

今作の至上命題は《核によるテロ攻撃を阻止する》というシンプルなものですが、一癖も二癖もあるキャラクターがEthanらの行く手を阻むことで物語が二転三転していきます。

︎︎︎︎︎︎☑︎ 英国諜報機関の女スパイ、Ilsa Faust。
︎︎︎︎︎︎☑︎ CIAからの御目付役、August Walker。
︎︎︎︎︎︎☑︎ 裏取引を仕切る仲介者、White Widow。
︎︎︎︎︎︎☑︎ 正体不明のテロリスト、John Lark。
︎︎︎︎︎︎☑︎ 未だに影響力を持つ、Solomom Lane。

Bパート前半部分は、パリ市街での息もつかせぬ迫力のカーチェイス。トラック、バイク、ボートへ次々と乗り換えながら花の都で危険な逃走劇を繰り広げます。

John Larkを追い詰める為の心理戦も、これは非常に見応えがあったのですが、《Ethan謀反の証拠》として序盤に提出されていたスマホに「ヒビが入っていなかった」所で敵の正体にアタリがついてしまいサプライズ感はありませんでした。ですが、この手のシーンにおける《悪役が嵌められる爽快感》は何度観ても気持ちの良いものです。


◆ the Last Mission.
≫ 核爆弾の爆発を阻止せよ!

ラストの舞台はカシミール地方。核爆発の制限時間が迫る中、今作のヴィラン×前作のヴィランを同時に相手取るという緊迫した展開に。タイムリミットまでに核攻撃を止めるという任務は『ゴースト・プロトコル』を彷彿とさせますが、今作ではそれを遥かに上回る不可能ミッションが課せられています。

︎︎︎︎︎︎☑︎ 複雑な核爆弾を少人数で解除する。
︎︎︎︎︎︎☑︎ 隠されたもう一つの核爆弾を探す。
︎︎︎︎︎︎☑︎ ヘリで逃げた起爆装置を入手する。

制限時間15分という限られた中で、Solomom LaneそしてJohn Larkという強敵を制圧し、爆弾を攻略しなければならない超高難度の任務は手に汗握るハラハラの連続でした。

ここでもEthanを演じるTom Cruiseのスタントは凄まじく、離陸するヘリコプターに飛び乗り、上空で機内に乗り込む大技を披露。その後は、彼の代表作『トップガン』に負けないクオリティのドッグファイトを魅せてくれました。


不可能ミッションやトム様のスタントは勿論ですが、EthanとIlsa、そしてJulia(Michelle Monaghan)が一堂に会するというオトナなロマンスの雰囲気も素晴らしい。知的で、切なくて、言葉にしなくても気持ちが伝わっている様な素敵な三角関係でした。

前作でヒロインの仲間入りを果たした(ように見えた)Benji(Simon Pegg)は、今作では2Dナビゲートのギャグ要因でしたね。いつものS.Peggでした。



ーThis tape will self destruct in 5sec.