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セイント・クララのUnrelatedのレビュー・感想・評価

セイント・クララ(1996年製作の映画)
3.5
「厳しい現実があるからこそ、愛をテーマにしたファンタジーに潤いを求めたかった」by.監督

1999年、イスラエル。
排気ガスまみれで、教室に15分以上居るくらいなら◯んだほうがマシな程の状況である。
そんな状況の中、エディたちは「今の状況を変えるために」行動を起こす。学校の銅像を燃やすことに何の意味があるのか分からないが、それが精一杯の抵抗なのだと思う。この閉塞感によってリアルなイスラエルの状況を味わせる。
次にエディはクララのことを好きになっていくわけだが、クララに恋すれば革命を捨てることになる。そしてクララは「初めての恋に落ちそうになった時、未来を予知できる能力」を持っており、テストなどでその力を発揮している時点で、エディに恋していることが予想される。しかしエディに告白し付き合えば予知能力を失う。失ってまでエディとの恋を選ぶのか、マリオン・プリチャードみたいな先導者となり国のために予知能力を維持するのかどうかの葛藤を描いている。個人的にかなり楽しめた(高校時代に仲良かった同級生に告白できず、一時後悔したことがある自分にはささる作品だった。また海外のサイトを見てみたら、高評価やハートマーク付きのヘブライ語のレビューがたくさんあった。多くのイスラエル人が絶賛しているのだと思われる。)。
「愛は決して止められない」と呟く校長先生や、クララがエディの家を訪れ父親と恋バナをするシーン、クララがロージーにチョコを返すシーンなど好きなところがたくさんあったし、エルヴィスとナターシャのエピソードに心痛んだ。
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