さむ

ゾウを撫でるのさむのレビュー・感想・評価

ゾウを撫でる(2013年製作の映画)
5.0
小市慢太郎と高橋一生。

タイトルの「ゾウを撫でる」は、数人の盲人が象の一部だけを触って感想を語り合う、というインド発祥の寓話から来ているらしい。
『物事や人物の一部、ないしは一面だけを理解して、すべて理解したと錯覚してしまう』 ことの例えとしても用いられるとのこと。

この世には数多くの人々が存在し、それぞれが自分自身の深いところに様々な思いを抱えている。映画というひとつの作品を作るのにも、それぞれがゾウの一部分を触っているにすぎない。だから出来上がったゾウを観ると、こんなはずではなかったと思うこともあるだろうし、予想以上の出来に驚くこともあるのだろう。

脚本家役の高橋一生。ヒッチハイク少年役の山田裕貴。
ベテラン勢が安定の芝居で魅せてくれる中で、恐る恐るゾウの一部分を撫でつつもまだ見ぬ希望をゾウに託す、映画に関わる人々の役を熱演していた。
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