ふるやま

名探偵コナン 純黒の悪夢のふるやまのレビュー・感想・評価

名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)
3.5
推理要素なし、全編黒づくめの組織との対決に振り切り過去最大級の破壊規模、超人アクションが展開する劇場版:名探偵コナン20作目。
劇場版20作目という節目の作品からか、ファン待望の黒づくめの組織、安室透率いる公安警察、相変わらず赤井秀一しかぱっとしないFBI、「漆黒の追跡者」同様今回も置いてけぼりな目暮率いる警視庁、お馴染みのコナンと少年探偵団達と、出せるキャラクターはとりあえず出し尽くした感があり、オールキャラ登場でで作品の雰囲気を盛り上げる。
今回の黒づくめの組織は「漆黒の追跡者」のようなオマケ程度の登場はせず、アバンタイトルの冒頭から黒づくめの組織の謎の女、安室透、赤井秀一の繰り広げる(絶対何人か死人でてるだろ...と思う)もう滅茶苦茶なカーチェイスに目が釘付けで、テンションMAXのままOPへ突入し今回はスゴいんじゃないか、と期待したのだが...どうも最後まで乗り切れなかった。
去年の「業火の向日葵」が退屈すぎて、こんなにグダグダになるならいっその事推理要素をもっと減らして、アクションシーン混ぜて作品のテンポをもっと良くした方が良いと思っていたので、その点でなら今作は良くテンポ良くダレずに進み、アクション要素は100点満点中120点で映画館で観るなら申し分ないのだが、アクションシーンが過去の劇場版作品の焼き増しのように感じてしまった。
・今回も航空機で攻撃するジン(「漆黒の追跡者」のヘリ)
・3年連続花火ボール
・赤井秀一の狙撃シーン(「異次元の狙撃手」同様)
・観覧車ゴロゴロを伸縮サスペンダーで止める(「11人目のストライカー」の電光掲示板転倒を防ぐシーンと被る)ベルトチートすぎる
など、アクションシーンに関しては過去作の焼き増しのような感じがして、冒頭のカーチェイス以外はあまり新鮮味がない。
肝心のドラマはアクションに振り切った分コレはコレでありと思う展開だが、昨日の夜まで超ノリノリでカーチェイスを繰り広げてた"黒の組織の謎の女"ことキュラソーが、少年探偵団と半日遊園地で遊んだだけで改心してしまうという...どうなってんだ黒づくめの組織!スパイだらけだし、ボスに忠実なメンバーが少ないのかな?ガバガバじゃねーか!!(笑)
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