木蘭

処女のはらわたの木蘭のレビュー・感想・評価

処女のはらわた(1986年製作の映画)
2.0
 ロマンポルノとスプラッタホラーの夢の悪魔合体・・・のハズが、何故こんなポンコツに?

 ファッションから生首まで徹頭徹尾に80年代で(そもそもスラッシャー映画自体が80年代的コンテンツだけど)、照明の感じとか特殊メイクのデザインとかも懐かしい。
 一つ一つのフッテージは良く撮れているし、艶かしかったり、スリリングだったりと印象的なシーンも多い。俳優の演技だって悪くない。
 なのに何故・・・。

 とにかく編集が酷くて、フッテージを切り刻んで稚拙につなげるので、話は進まないし、流れを断ち切るし、同じ様なシーンの繰り返しだしで、ポルノを観ていて初めて「濡れ場がクドいなぁ・・・。」とつぶやいてしまった。尺が足りなかったんだろうなぁ。
 アート映画の様な妙なイメージ画像を入れ込んでみたり、こだわりを感じるが・・・素人じみている。

 プロットも崩壊しているのだが、DVDの映像特典でプレスシートが読めるので記載された「あらすじ」をチェックしたら、凄い面白い話だった・・・。
 色んな事情があったのかも知れないが、この「あらすじ」を映像化できなかった(あるいは余計な事をして誤魔化した)部分が全てマイナスになっているのが、非常に興味深く、かつ残念・・・。
木蘭

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