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ランジュ氏の犯罪のMoscatoBiancoのレビュー・感想・評価

ランジュ氏の犯罪(1936年製作の映画)
2.5
ヴァランティーヌという洗濯屋経営者がランジュ氏の犯罪の経緯を語る形式の映画です。
この語り手役を演じるのはフローレルという歌手兼俳優の人で、レ・ミゼラブル(1934版)にも不幸な娼婦役で出ていました。売れっ子だったんですね。

この映画の時点では実年齢38歳で、役的には世話好きおばさんな感じです。ランジュ氏の世話も焼きます。モノクロのせいもあって実年齢より若く見えます。

これだけの内容を語り尽くすのは、相当大変だったでしょうとか思いつつ、まぁ普通に楽しめました。

ただ、下記↓のようなバカげた評を見つけて印象悪くなりました。知りもしない(ことは明らか)数学用語でカッコつけたがるポストモダン的言説には、数学科出身者として嫌悪感を覚えます。

「ジャン・ルノワールは、パリのアパルトマンのトポロジーを正確に再現している。ルノワールは室内を生きているものと考えており、その有機的な生をフィルムに収めようとした。」(ジャン・ドゥーシェ、ジル・ナドー著、「パリ、シネマ」梅本洋一訳、フィルムアート社)
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