レオン

インサイダーズ 内部者たちのレオンのレビュー・感想・評価

4.0
2015年、韓国で歴代最高観客動員を更新、は伊達ではなかった! さらに韓国のアカデミー賞に相当する、青龍映画賞で、「作品賞」「主演男優」大鐘賞では+「監督賞」まで受賞している、本格政治サスペンス+アクション。 
(フィルマ★平均3.8はやや低く感じる)

脚本の緻密さだけでなく、韓国お得意の残虐シーン(拷問・暴力)に加え、お下劣接待宴など、まさにリアルで、映像に緩急を付けるのがうまい。

そしてあのクールで、笑うとキラースマイル等と呼ばれる「イ・ビョンホン」が、苦痛顔や、チンピラ風ファッションで普段の役と全く別なイメージを熱演している。(この人、激痛に耐える顔までカッコイイからちと、しゃくだが♪)

ただ、前半がややこしい。 企業トップ(自動車メーカー)・マスコミトップ・大統領候補議員が、悪のトライアングルを形成してるのだが、名称が誰の事を言っているのか、頭に入りずらく、他にも登場人物が多い為、細かいシーンでどういう意味だったか分からずに進行する場合もあり。

が後半、ビョンホン+スンウ(検事)VS 三悪の構図がハッキリしてから、物語がどんどん進行し、予想もし得ない展開で復讐劇が始まる。 
こういう作品には、ちゃんと完結しないラストも多々あるが、今作は "してやったり!" という見てる側も満足する様なエンディングが用意されている♪

全体を通して、邦画の生ぬるい脚本にはない、"そこまでやるか感" が随所に見て取れ、没入させる。 重くなりがちな物語だが、トイレでのかつあげ・激アツ麺で口中やけど
・部下の妻へのギフト等のシーンが、ユーモア+スパイスある演出で、リアルかつ飽きさせない。

自分は視聴後に、前半のややこしいシーンを再確認したが、結局全編もう一度見てしまった♪(2度見れば、詳細シーンも納得する)
ただ、冒頭に2年後に起こる"記者会見シーン"を先に見せてしまっているから、より分かりづらい。 本編が「2年前」と文字テロップが入って始まるのを、私はテロップを見過ごした為、最初混乱してしまった。

おそらく劇場公開時には、この前半のややこしさを解明する為、リピート視聴者が増えてより、動員増につながったのではと推測。

サスペンスやシリアス作品が好きな方には特にオススメ♪
(ただ、邦画タイトルは、株取引を連想させ、全く適してない。 「告発」を使う方が分かりやすい。)
レオン

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