ユカリーヌ

日本で一番悪い奴らのユカリーヌのレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
4.2
【過去に観た映画】2017.2.11
さぬき映画祭にて。

「凶悪」の白石和彌監督の作品で、とても観たかった。
実在の北海道の警部の事件を基にしたもので、衝撃的問題作で骨太で衝撃的で、ズシンときた。
   
 
黒電話の時代。
今より華やかで、大らかだった時代。
人が落ちていく様が壮絶に描かれ、社会や組織の裏側、理不尽さ、闇を突きつけられ、汚れきった世界に息がつまりそうになる。
    
  
「凶悪」も実際の事件を基にしていて、人の怖さを突きつけられたが、また違った怖さであった。
     

正義って何だ、誰のため、何の為なんだと腐敗された社会に沈みこまれそうになる。
    

綾野剛の映画は何本も観て来たけど、この綾野剛がすごすぎる。
体重を10kg増減したという肉体的部分もさることながら、メンタル部分も凄まじかっただろう。

変わりゆく様に圧倒され、その演技の深さに魅入られる。
    
  
バイオレンス部分は控えめながら、エロいシーンもハンパなく盛り込んでいる。
綾野剛にこんなことヤらせるんだーとびっくりする位。
ソープ嬢、情婦、新しい女……と、その都度、女の抱き方も変わって行き、そのセックスシーンもエロい。
   
  
組織への憤り、暗澹たる気持ちになるが、最後は泣けて、泣けて仕方ない。
綾野剛の姿がせつなくて、せつなくて。
ユカリーヌ

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