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日本で一番悪い奴らのmovieJackのレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
3.6
原作未読
映画秘宝も未読(笑)

警察史上最大級の不祥事についての実話らしいが現代版の任侠映画とも感じ
実は警察が組織的にやってましたとなるとマジかよッ
それもあんな会議で……

遠い昔でもない日本国内で
まるでジェットコースター的人生は映画向き題材
しかしよく生きてこれたもんだ…

綾野剛・ピエール瀧等のコントかと思わせる程の誇張した演技が笑いを誘いながら
それぞれの人物の行く末と物語の展開に期待感が膨らんだ

物語自体は昔からよく描かれる
素人から成り上がり
絶頂期を経て衰退期へのドラマで
今作でも成功してゆく盛り上がり感は楽しめるのだが
衰退時には金や女を存分に手にし
羨まし過ぎる酒池肉林を経験した者に
一般小市民としては同情の余地は無く
真面目さゆえにとか…
他は責任とっていないとか…
トカゲの尻尾切りかとか…
これっぽっちも感じずに自業自得としか思えなかった

いつか必ずばれるのに
組織というものは間違った方向に転がりだすと止まらなくなる
某企業のニュースも耳に新しいが
ノルマや成果を求められる組織なら
公務員も一般企業もどこも同じで
反面教師や警鐘的な側面も少し感じた
明日は我が身かもしれない(泣)

綾野剛の演技の上手さは
「そこのみにて光輝く」
「リップヴァンウィンクルの花嫁」以降益々目が離せない存在感となり
新人時代の目の挙動不審感
街の顔役になった時の悪顔とタバコつかい(笑)
特に終盤の転勤してからの
落ちぶれ演技の大量の汗とペットボトルはあの人にしか見えない(笑)

彼はラジオ好きでお笑い好きのクソメンであると公言し
ラジオで「おぎやはぎ」とも対峙する会話術と社交性を持ち合わせ
以前から好感度が高かったが
「二階堂ふみ」と同様にバラエティーから本格映画まで何でもできる感は
更に人気俳優となるであろう
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