のnきち

日本で一番悪い奴らののnきちのレビュー・感想・評価

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)
4.1
白石和彌監督を掘り下げたくて、手に取ってみた作品。

『凶悪』がトラウマになったにも関わらず、『彼女がその名を知らない鳥たち』が個人的に刺さったので掘り下げてみようかなと。。。

え?これ、実話なの!?
その一言につきる。
実際、北海道警で起きた稲葉事件がモチーフ。
道警で拳銃の検挙率を上げ表彰された諸星要一(綾野剛)が、ミッションを遂行するうちに闇に取り憑かれる転落劇。
転落の様を観ていると、白石監督は物語の緩急のつけ方が上手いと思った。

綾野剛の役者魂が炸裂してる。
役作りで諸星の年齢に合わせ体重を10kg増減したらしい。
前半パートの真面目で純粋な諸星が先輩の言葉を信じイケイケドンドンになってゆく様には爽快感さえも感じる。
個人的には名刺を配るシーンが好き。
そして、後半はドンドン転げ落ちてゆく。
落ちてゆく姿に、綾野剛の儚げな表情も観れて満足。

白石和彌監督の作品は面白いと感じることができたので、また別の作品にもチャレンジしたいと思った。
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