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ビハインド・ザ・コーヴ 捕鯨問題の謎に迫るの東京キネマのレビュー・感想・評価

4.2
いやあ、痛快、痛快。『ザ・コーヴ』の問題提議から論理展開まで全否定ですよ。感心したのは『ザ・コーブ』のように扇情的なギミックは一切使わず、冷静に淡々と事実を積み重ねて再検証して反論していること。

“お前らジュゴンを大量に殺して喰ってるやんけ。そんで何を偉そうに言えるの?”(太地町町長)

“実際にあの映画はウソだ。危険な隠し撮りをしたような演出をしているが、それもウソだ。オーストラリアの解体場で牛が処理されるのを撮影するのと変わらない”(映像作家のサイモン・ワーン)

“アメリカだってイギリスだってオランダだって第二次世界大戦後まで国営で捕鯨をやっていたんだ。その時、クジラは賢くなかったのか?”(元捕鯨師の砲手)

まったく笑っちゃうね。そんでね、途中でこの反捕鯨運動ってのは環境問題のように見せているけれど、本当はただの環境テロビジネスだってのがバレちゃうんだね。2011年、シーシェパードが集めた金額は450万ドル。そのメインの資金提供者はホワイトハウスとハリウッドということまで暴いてる。私ね、個人的に絶対許せないのはピアース・ブロスナンなんですよ。たばこLARKの日本向けCMで多額のギャラを貰ってだよ、そんでせっせとシーシェパードに献金して反日運動やってんだから。本当にクソ野郎ですよ。

それでね、話を戻すと最終的な真犯人に当たっちゃう訳だ。捕鯨問題はベトナム戦争の批判をかわすため、1971年にアメリカの圧力で国連事務局長の職権で決まったこと、という所にね。

“多くの日本人は数十年間知らなかったのだ。自国の利益のため、アメリカが日本をスケープゴートにしたことを。環境問題やクジラの数ではなく、ベトナム戦争の批判から逃れるために日本は利用されてしまったのだ”

で、未だに原爆は日本に戦争をやめさせるために必要だった、という人殺しの言い訳を信じたい欧米豪のメディアやハリウッドの白人が、この反日キャンペーンに乗っかったということな訳です。

一点の曇りもなくすべてクリアー。これですっきりですよ。でね、その後にこれまた嫌な景色が見えてくるのよ。いつものメンバーが。要はね、水産庁は何もやってなかったんだよ。抗議も、広報もね。それから、この『ビハインド・ザ・コーヴ』はイギリスで監督賞をとったんだけど、朝日、毎日、日経は一切報道せず。日本の公開前に公式HPにサーバー攻撃されているのにも拘らずだよ? 日本で何か問題があると必ず行き着く所はいつも一緒。そろそろ、こいつらをなんとかしないとマズいよね、本当に。。。
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