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君の名は。のNMのネタバレレビュー・内容・結末

君の名は。(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

今更初視聴。そりゃ大ヒットする。アニメを観ない人にもおすすめできる。
ストーリーは意外と渋みがあり、こうなるんでしょという王道パターンを微妙にずらしてくる。そうは上手くは行かないかあというリアル感がある。
理屈を超えて、苦しくなったり強く焦がれたりすることはあるんだよなと再認識させられた。
そして何かをすごく探しているんだけど何か分からない、という思いはそんな経験がなくともなぜか共感させられとても切なかった。
風景も、海、山、夜空、幽世、雲海など美しいシーンが豊富。これを劇場で観た方は正解だったろう。


以下備忘録

美しい港町に暮らす女子高生、みつは。
朝目覚めると寝ぼけているのか様子がおかしい。

ここは田舎町で歯医者すらない。
みつはの家は由緒ある神社だが、父は継がず政治家に。神事はみつはと妹のよつはに任された。母はいない様子。
現代では人々は神社にあまり尊敬を持っていない。クラスメイトには神事をバカにしてくる者もいる。
みつはは東京に、それも男子に生まれ変わりたいと願う。

次の朝みつはが起きるとそこは大都会東京。身体は男の子になっていた。
父親らしき男性と二人暮らし。
夢だろうと確信し、楽しむことにした。

高校へ行くとみんなから瀧と呼ばれた。
帰りに友人たちと憧れのカフェに行ったり、大きなレストランの給仕をしたりと大変な思いもしつつ充実した。

東京に住む瀧も翌朝目覚めると昨日の行動が思い出せない。
知らないメモはあるし、昨日はどうしたんだよと聞かれても分からない。
寝ている間に二人は入れ替わりその夜また寝ると戻っているらしいことがわかってきた。それ以降頻度は週に2、3回。
二人はその日のことをメモに残すなどルールを決めて過ごした。みつはの方は大分楽しそう。

みつはからのメールに、今夜彗星が見えるね、とあった。
祭りで人が集まる夜、みつはは大きな彗星を見た。
その日以降、二人の入れ替わりはなくなった。

2,3週間電話もメールも届かなくなったのを心配し、瀧はみつはを訪ねることにした。
友人とバイト先の先輩も付いてきた。メル友だと誤魔化してある。

みつはの残した特徴的な風景デッサンが手がかり。近いはずだが大体の場所しか聞いて回っても手がかりがない。
夕方になり三人は諦めて夕食を食べて帰ることにした。
するとそのラーメン店の主人がそこは「糸守」だなと教える。
そこって……、と驚く先輩と友人。瀧だけは何のことか知らない。
怪訝な顔をする店の主人にそこへ乗せていってもらうと、そこには巨大なカルデラと緑豊かな草原のみ。建物はない。

糸守は3年前に彗星が落下し、一夜にして町は消滅したのだった。
瀧は当然現在のみつはと入れ替わっていると思っていたが三年前の彼女と入れ替わっていた。

瀧が慌ててスマホのメモを確認すると文字は途端に消えてしまった。
当時の資料を探し名簿を見ると、みつはの名があった。他の2人も驚く。
電車はなくなり、三人は泊まることに。
瀧は部屋で必死で当時の資料を読み込む。だがそのうちにもみつはの名前すらも曖昧になっていく。

手首を見ると組紐が巻かれていた。必死に思い出す。これはみつはの家に代々伝わる手法で編んだもの。
みつはに入れ替わっているとき祖母と妹と一緒に行った場所。みつはの家の神社の氏神様が祀られている。
その時お供えした酒もそこあり、もう一度だけでもみつはに会いたいと瀧はそれを口にした。
途端にみつはの生まれたときからの記憶が次々と見えた。

瀧が目覚めると彗星が落ちたあの日のみつはに入れ替わっていた。
その日おばあちゃんはみつはがみつはでないことを見抜いた。わしにもお前の母にもそんな時期があったが誰と入れ替わっていたのか思い出せないと語った。
一族が代々その夢を見てきたのはこの日のためかもしれないと、町を救うべく親友二人に話す。
だが協力してくれたのはその二人だけ。なんとしてもみつはたちを救ってやりたい。

何かを感じ走り出す瀧(みつはの姿)。そこにみつはがいるはずだ。
おばあちゃんが「そこから先はあの世」と言っていた場所。
お互い姿は見えないが気配は感じる。
程なくカタワレ時になると二人の姿が見え、お互い会話をすることができた。
手首に巻かれていた紐は、みつはが東京に来たとき瀧に渡したものだったことがわかった。
それを今度はみつはに渡し、今度こそ忘れないようお互いの手にペンで名前を書こうとした。
その瞬間、みつはは消えてしまった。
今度こそ忘れない、そう思った瞬間、どんどん記憶が遠のき、また名前が分からなくなってしまい絶望する。

みつは本人は彗星の夜に戻っていた。
みつはと親友二人で必死に走り回ったが成功はしなかった。

瀧は就活の歳に成長していた。
何かを、誰かを探している気がするが思い出せない。
糸守の資料や情報になぜか無性に心が惹かれる。ただその日は偶然にも町に避難訓練があったため被害は最小限だったという。

そんなある日、ついにある女性とすれ違った。
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