大林宣彦監督の映画「転校生」で描いた入り代わりに、時代の交差という要素を付け加えた事で、何とも新しく、そして日本らしい作品に仕上がっているように感じた。
そして新海監督の総決算というか、今までの作品群のテーマや描写をギュッと詰め込んだ、今までの歩み、人生をも感じられるような作品だなと。
『言の葉の庭』では、新宿でありながら、御苑を舞台とする事で、コンクリートと緑の対比が鮮明で印象的でしたが、今回も新宿と糸森の対比が美しかったです。
『ほしのこえ』、『星を追う子ども』の星の描き方も、彗星という形でかなりブラッシュアップされた美しい描写となっていたし、心の移り変わりや、忘れたくない感情を探してしまうというのは、もう新海さん普遍のテーマなのでしょう。
おっぱい揉んで馬鹿やってるところから、あのような展開になるとは思ってもみなかったので、驚きと綺麗な帰結にまんまとやられてしまいました。