上手く作られてます。
巷でかなり話題になっていたのですが、実は、僕自身はさして興味がありませんでした。
かつては「アニメ大好き」と言っていたのに、最近のアニメにはそんなに食指が動かされなくなっちゃったんですね。
ストーリーと可愛らしい（きれいな）絵で見せるだけのアニメに飽き飽きしてきているのかもしれません。
もっと動きで見せてくれる作品、もしくは『ファンタジック・プラネット』のような強烈なイマジネーションの世界が見たいと思うようになっちゃったんですね（偉そうに…）。
でも、本作は見て良かったと思えるような良作でした。
冒頭から中盤にかけては、たとえば『時をかける少女』や『転校生』のような往年の大林映画を思わせ、「絵はきれいだし、楽しませてくれるけど、そんなに手放しでほめるほどのものでもないな」と思えます。
「たぶんこの作品をほめる人は、過去の様々な作品を知らないんだろうな」などと高をくくらせてくれます。
ところが、中盤、大きな悲劇の秘密がぶつけられたとき、その「高をくくった」分だけはっとさせられます。
この落差がこの作品の一番の見どころかとも思います。
これは紛れもなく現代の、あの大きな災害を経験した我々の物語。
『シン・ゴジラ』同様、3・11をドラマの中に昇華した作品でした。
いささか感傷的にすぎるきらいはあるけれども、ヒットするのもうべなるかな。
ただ、音楽だけは世代的なものなのか、受け付けられませんでした。
2017/1/6 6:17
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