HK33

君の名は。のHK33のレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
4.2
久しぶりに観たが普通にうまくできた映画
・①男女が入れ替わるというありがちな設定に、②時間軸のズレ、③日本的な伝承の要素を組み込んだ点がストーリーのミソだと思う。新しさや面白さとは既存のもの同士の乗算によって生まれるのである
・またそのテーマの中での伏線の張り方、徐々に事実を明らかにしていくペースなどもよくできている
・作品中で時間軸をランダムに並べ替えており、分かりやすいクリストファーノーランのような感じで常に見入ってしまう仕組みができている
・昨今の新海誠作品のマンネリ感、というか君の名はの焼き直し感は否めないが、それがない状態でこれを出せばそりゃヒットするだろうなという完成度
・ずっと2人を中心に話が回っているのに、2人が初めて出会うのはラストシーンという構成も実はかなりテクニカルで面白い
・この公開がもう8年前だということに驚きを隠せないが、当時きっと本当に描きたかったのは東日本大震災だったんじゃないだろうか。当時は尚早と判断したのかもしれないがそれがすずめの戸締りで実現したのは1つのaccomplishmentだと思う
・災害の恐ろしさを内包した日本の美しさというのが彼の映画に通底する1つのテーマだと思う。東京や地方に限らず、必ず固有の土地を1つ1つ丁寧に描写していて情景が美しくまた日本人にとっては刺さるものがある
・1つ1つの景色がめちゃくちゃ綺麗
・悔しいけどRADの曲もハマってる
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