何者にもなれなかったってよ。
朝井リョウ原作作品。
就活というモラトリアムの終活。
殺伐とした競争社会の渦中の主人公達。
自分は何者かになれるかもという根拠のない自信を抱えたまま、
現実への妥協を選ぶのは辛い。
妥協と思うことこそ思い上がりで、
地に足つけることさえ難しい現代、
その選択は間違いではない。
批評家は誰だって出来る。
陳腐でもプレイヤーでいる事がどれだけ大事か。
そんなことが身につまされる。
しくじり先生の中山功太回の言葉を思い出した。
おもんないおもんない言ってた自分が、
一番おもんない。
いやはや、耳が痛い。