鍋山和弥

何者の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

何者(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

Twitter(現X)を通じて、主人公『タクト』の、表側と裏側が、描かれた作品だった。怖いと思うだろうが、案外、優しい人の裏側は、あんな物だと思う。むしろ、『タクト』の裏側は、優しい方だと思う。世の中、もっと怖い裏面を、持った人だっている。人の裏側は、あんな物だろうが、世の中、人から、どう思われてるかを、怖がっては、誰とも、人付き合いできなくなる。いいじゃないか!!裏側で!どう思われようが!自分だって、誰にも言えない、裏側があるでしょ?まあ、わざわざ、裏アカウントで、ツイートすることもないだろうが、・・・・。まあ、話を作る者として、言わせてもらうと、話の作り手は、感情的になる面と、冷めて冷静に、分析する面とある。人の行動、世の中の情勢を、冷静に分析する能力がないと、話は、作れない。こうして、作られた作品の、感想だって、分析が、必要だ。だから、僕なんかは、自分の冷めた面に、自分で、怖くなったりする。周りからは、優しい人だねと、言われても、自分の本音は、全然、違ったりする。時々、罪悪感すらある。でも、人間、そんなものだ。人付き合いする上では、相手の本音ばかり、気にしては、キリがない。そんな物だ。でも、この作品は、そればかりじゃない。この作品の、登場人物に、主人公の、『タクト』と、友人の『ギンジ』と登場する。この2人のことを、『サワ』先輩は、『似ている』と、評する。これは、何を意味するか?この作品において、『ギンジ』とは、もう1人の『タクト』を、表すのではないか?夢を捨て、就活する『タクト』。夢を追い、劇団を立ち上げ、公演を続ける『ギンジ』。『タクト』が、『ギンジ』を、しきりに気にするのは、『ギンジ』の、やってることが、本当に、自分の、やりたかったことだからではないか?夢を捨て、やる気なく就職しようとする者を、企業は、起用しない。それを見抜く、分析力が、面接官には、あると聞く。『タクト』が、内定を、取れないのは、やる気がないのが、面接官に、伝わるから。『タクト』は、『ギンジ』と共に、夢を、追い続けるべきだったかもしれない。この作品の最後には、『タクト』は、面接で、演劇への思いを、語るシーンがあるが、やはり、人間、やりたいことを、やろうで、いいのではないか?ここから、『タクト』は、再び、夢を追うかもしれない。とにかく、裏アカウントから、目を覚ましたのは、確かだ。要は、やる気だ。
鍋山和弥

鍋山和弥