映画好きなねこ

何者の映画好きなねこのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.7
山田孝之、菅田将暉目当てで鑑賞。
就活生のお話と聞いてたので退屈かな〜と思いきや凄く面白かった。
就活生の心の闇や焦り、大学生特有の痛々しい感じ、SNSでの闇…これが上手くぐちゃっと混ざりあってでもドロドロし過ぎない観やすい映画だったなと。
過去、演劇サークルに所属しており真面目に就活を行う佐藤健とバンドサークルに所属しお調子者で就活どうしよう〜ってなってる菅田将暉。きちっとした性格で面接、履歴書対策もバッチリな二階堂ふみと少し控えめな、でも大企業に就職したいと思っている有村架純。基本的にこの4人で物語は進んでいく。途中二階堂ふみの彼氏役として岡田将生(就活なんてなんの意味があるの?これからは個人で戦う時代。フリーランスだよっていう意識高い系男子)や佐藤健が意識している旧友(演劇を辞めておらず劇団を作り頻繁に活動している)も出てくる。
私の大学時代にも岡田将生タイプ居たな〜、流されたくないと就活せず周りを小馬鹿にしている様な。あと二階堂ふみタイプも。すっごく真面目で行動的なのに中々内定もらえず段々追い詰められていって周りから見ても必死感が凄くて敬遠されてる子。どのタイプも「あ、こういう人いるわ」って思えるので感情移入しやすい。また、「あー、自分もこうだったな」と黒歴史を見せつけられる場面も。
無事就職出来て仕事も順調な今だから色々考えられつつも観られたがこれが就活中だったらもうメンタルやられてる…。周りがどんどん就職決まってく中何も決まってないと本当に社会から拒絶されたような変な孤独感や敗北感、焦燥感があるんだよね。おめでとうって言いたいのに100%喜べない…佐藤健も苦しかったんだろうなあとひしひしと伝わりました。