これはなんだったのだろうか
ジブリ作品としているがあくまで製作のみで他にもベルギーの会社が製作に携わっている
アニメーション制作はフランスの会社
終始漂うヨーロッパ映画特有の芸術思考の強い作品
シンプルにエンタメとして楽しめるものではない
物語としては無人島に漂着した男が
怒りに身を任せて殺したウミガメが女体化したモノと結ばれ
子を作り育て
時に自然の脅威に翻弄されながら
最後は穏やかに一生を終える
そして女体化したナニカはまたウミガメとして海に帰っていく
…うん、マジでこんな感じなので頭の中は?で埋め尽くされます
(別にネタバレにならないでしょこれ)
単純に絵面通りの作品というよりは
比喩なのか隠喩なのか全ては人間の感情や心の動きに繋がるように思えた
孤独であることの不安や
未知のものへの怯え恐怖
衝動的なまでの暴力性
本能的に芽生える他者への愛
自然の力になす術もない絶望
穏やかな時間に対する安堵
それらを無人島を舞台にある男の一生を通して
その身に巻き起こる奇妙な出来事とともに描かれていく
そしてまた繰り返される自然の中に還ってく…と
あれはどういうこと? とか
実はこういう意味が とか
下手に考察に手を出して、仮に何かしらの解を絞り出したところで哲学すぎて思考的な快感は全く得られない気がする系
ヨーロッパ映画特有の観賞後の何ともすっきりしない求めていない余韻の残し方
ジブリが関わっていなかったらおそらく触れることは無かったであろう作品
(そういう意味では触れる作品の間口が広がって良かったのかもしれない)
私が映画に求めているものはあくまでエンタメありきだということを実感する
あっ、ヨーロッパ映画特有の芸術感が好きな方々ごめんなさい
別にディスってるわけではないです