ヤックル

レッドタートル ある島の物語のヤックルのレビュー・感想・評価

5.0
言葉らしい言葉を使わず、キャラクターの動きに情報が集約されたアニメーション映画。
実は初回鑑賞時はまったくピンと来なかったんですが、それでも二回目を観に行って本当に良かったと思っています。

その映画の性格上、キャラクターが何を考えているかは自ずと観客の受け取り方に委ねられる映画になっているので、鑑賞する度にまったく違う映画のように感じました。
時には島に囚われた男を描いたホラー映画に感じたり、時には種を超えた愛の物語に感じたり、時には現世に囚われた亀の物語に感じたりしただけど、どれも正解なんじゃないかなと思っています。
というか、鑑賞時の精神状態に左右されるとも思っているので、自分の精神状態を図るリトマス紙のような映画なのかもしれません。

この映画の肝であるアニメーションは素晴らしく、ヌルヌルと滑らかに動くアニメーションは、とても豊かに感情を表現していました。
この気合の入ったアニメーションはアーティスティックプロデューサーとして起用された高畑勲の高畑勲たる所以でしょうか。
ただ、特徴的な動きはゲームのプリンス・オブ・ペルシャを連想しました(笑)
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