Hotさんぴん茶

特捜部Q キジ殺しのHotさんぴん茶のネタバレレビュー・内容・結末

特捜部Q キジ殺し(2014年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

犯罪の回想シーンがリアル且つ気持ち悪すぎて見るのが辛かった。犯人たちの動機から何から何まで理解不能。なんなんだあいつら。あれのなにが楽しいの????

それとキミー、若気の至りとはいえなんであんな奴(ディリトゥ)に惚れちゃったんだ…。家庭環境も複雑だから寂しくて、惹かれちゃったのか?刺激求めちゃったお年頃のため?もう最後の方のキミーは、感覚が麻痺してディリトゥ達に洗脳された感がある。

キミーの若い頃と大人になった頃の演技がうまい。鬼気迫っていた。彼女を演じるのはどちらも綺麗な人たちなのに、なんだか残念な役どころなんだよな。なんで美貌の彼女がそんな薄汚い奴らとつるんじゃったのか。そこが残念すぎた。自業自得な面もあるけど、巡り合わせも悪すぎと思えた。

双子の事件の際、キミーが通報して泣いてたのは流石に可哀想だとは思ったけど、いやいやちょっと待って、と思い留まる。
確か彼女は自分の子どもが出来るまで普通に他の暴行、強姦事件に協力してなかった??
愚かすぎるよ、キミー。なんて馬鹿なんだ…。とやるせない。若気の至りが行きすぎちゃった、考えなしの行いの数々。犯罪のほとんどって、だいたいその時々の気分で起きるんだろうな。その点が現れている本作の事件。妙にリアルで怖い。

犯人たちがモラルなさすぎ低レベルすぎる集団で、もう始終カオス。いったいなんでこうなったのか、細かくは説明できない。行動パターンが、めちゃくちゃすぎて意味わからん。
その印象もあってか、この犯人たち歳とっても冴えないし…。(なぜか悪趣味な金持ちになってたりしたけど。)

この犯罪者たち普通に裁判で裁かれて欲しかったけど、キミーが自暴自棄になっておじゃんにしてしまったね…。
サスペンス作品って、だいたいここでキミーのような人が思いとどまるパターンが多いけど、この作品ではならなかった…。
しかしここで一番びっくりしたのは、まさかこの後に及んでキミーがディリトゥを愛してるとは思わなかった。
恋は盲目を地で行っているな。
ディリトゥはどう考えても嫌な奴なのに、なんで愛せるんだろう。不思議だよ!
だんだんこれって純愛なの?と思えてきた。…でもこんな犯罪者たち、そんな良い感じに呼びたくない!と心に反発心も抱く。

ただ無理やり良く言えば、それだけ全力で生きてた真っ直ぐな人であったとも言える。激しく不器用ということだろう。
…それで気づいたけど主人公カールが妙にキミーに肩入れしてた気がするけど、もしかして2人は似てる面があったからなのかな?とそこで思えた。真っ直ぐすぎる点や攻撃的な点などが特に似ていた。

その点キミーは、真っ直ぐに進む方向が、違うところに向けばよかったね…、と物悲しくも感じる。

ラスト、主人公カールが息子に話しかけようとするところで終わる。いや、やっとかー。人間関係不器用すぎるから心配だな、カール。何か今回の事件で思うところがあったのかな?そこは読み取れなかったけど。

非常におどろおどろしい、ショッキングな内容だった。もう一度見る気は正直起きないけど、一度は見てよかった。そんな見応えのある作品だった。