Hokkaido

函館珈琲のHokkaidoのレビュー・感想・評価

函館珈琲(2016年製作の映画)
3.4
静かな作品です。
大きな事件や事故が起こる事もなく、感情が爆発する所さえもおとなしめなので、メリハリがある作品を好む方には向かないかも知れません。

タイトルに函館が入っており、函館について語る所もありますが、ベタな観光スポットはさほど登場しません。
全体を通して元町からベイエリアの本当に海沿いの所が良く使われていました。また、密かな定番の穴澗海岸や、"きみの鳥"にも使われた摩周丸前のイカ広場が使われているのは、"函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞映画化プロジェクト"という作品の特徴を表しているようにも思えます。

桧山が、亡くなった?先輩に強く依存していた様子が描かれていましたが、最後迄明かされ無かったのは少し引っ掛かりました。ただ、それが解ったとしても物語やその解釈が変わるものでも無さそうなので気にする必要も無いのでしょう。

以下諸々
"函館の青"をもう少し表現して欲しかったです。
今は閉めてしまった星龍軒の塩ラーメン、一度でいいから食べてみたかった。
缶ビールがサッポロクラシックというのはやはり良いですね。
喫茶店のメニューに大沼牛乳があったのは渋い!と思いましたが、値段も渋かった。
翡翠館の裏口からの画が何気に気に入りました。
懐かしいカラーリングの市電723が見られます。
メモ
『修辞的に洗練されていっても意味がない。
あらゆるものをはぎとってなお残るもの
形容詞ではない名詞』
Hokkaido

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