マリちゃん

チャイナ・ゲイトのマリちゃんのレビュー・感想・評価

チャイナ・ゲイト(1957年製作の映画)
4.6
活きた言葉が台詞となり、マシンガンのように撃ち込まれる。自身が戦地で泥と弾丸にまみれて尚、いや、より一層に輝度を増したサミュエル・フラーの魂の清らかさに、敬服の念が噴出。
立ち位置(国)が違うだけで、物語上の敵も「悪人」ではない。その「敵」を殺めざるを得ない生々しさ。
撮り方も台詞も強固なフィクションでありながら、猛烈なオタマジャクシのごとく観客のこころに繁殖してくる、テーマの強靭さ。
サミュエル・フラーの暴力的なやさしさに、殺められました。