まやこ

KUBO/クボ 二本の弦の秘密のまやこのネタバレレビュー・内容・結末

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

純粋に好き!
撮影技法もすごいし日本の文化芸術への愛も嬉しいけど、シンプルに内容が好き。
メインはわかりやすい冒険ものだけど、並行して「物語とまなざし、まなざしと存在」という優しいテーマが流れてる。父のことを語る母上の目は綺麗で、髑髏の目は怖いし、湖の目玉は不気味だ。月の帝の濁った目はさらに象徴的だ。主人公クボの目元はちょっとクセがあって、それゆえに細かな表情の変化でグッと印象が変わる。これが見てるとかわいいのだ。彼は片目なので、観客は集中してその表情を見つめていられる。

人は死んだらみんな物語になる。
そして、物語は語り手の祈りと、聞き手とのまなざしの交錯でできている。
作品に夢中になるとき、たまに「バッチリ視線が合った」という気持ちになることがあるのだが、KUBOをみて久々にそういう作品に出会えたなあと思った。
あの子は「一緒に」と言った。そして私の目には、両親と共に微笑むあの子が見えた。本当はどうなのかわからないけど、確かに見えた。それでこの物語はおしまい。でもずっと思い出に残ると思う。

時々完全にギタリストの動きしてるの好き。
特に観客に向かって膝ズザーするとことか。すごく優しい表情をしている。
某無双ゲーの長宗我部殿が許されるならこれも許されますでしょう。
まやこ

まやこ

まやこさんの鑑賞した映画