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KUBO/クボ 二本の弦の秘密のTaiのレビュー・感想・評価

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)
3.7
古くて新しい!
映像技術の幅広さは、まだまだ果てしなかったです!

「瞬きすらしてはならない…」
少年・クボの言葉と三味線の音色で紡がれていく物語。
それに呼応し折り紙が舞い、姿を変え、クボが語る物語を演じ始める。

もう出だしからかなりワクワクしながら観させてもらいました!
少年主人公らしいハラハラ・ドキドキの冒険活劇と成長の物語。
日本の時代劇調の世界観はとっかかりやすく、侍に刀に妖術(?)と和製ファンタジーの王道という感じでした。
中盤辺りまでは文句なしの大満足だったのですが、ちょっとラストが…
ファミリー向けな内容と考えれば、まあよしなのかもしれませんが、少し肩すかしをくうかも?

なにより今作の一番の見所は全編ストップモーション・アニメであるということ!
舞台に合わせて和紙なんかも使われているようで、CGアニメーションとはまた違った魅力がありました。

映像加工がやり易くなった昨今では一般の方が作ったストップモーション動画をWebで見ることも珍しくありません。
新しい技術なのかと思いきや、同じ撮影方法でもクレイアニメという名で幼い頃にはTVでよく観ていたものです。
背景に小道具に表情と、かなりの細かいところまで演出された今作は、ここまでできるのか!と興奮させられました。

CG、セル画とまた違った実態感があるストップモーション・アニメ。
動くはずのないものが動いているという、まるでオモチャが動き出したというような、このワクワク感がある作品ジャンルの伸び代を感じずにはいられませんでした。

あと、近所が吹替のみだったので、そちらで観たのですが、舞台的に日本語で正解だった気がします。
所々、中国とがごちゃまぜになってるのは、もうこれお約束ということで(笑)
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