デブチンバラ

國士無双のデブチンバラのレビュー・感想・評価

國士無双(1932年製作の映画)
3.0
現存する24分版を観た。その後「伊丹万作全集」に所収されている伊勢野重任による脚本を読んでみた。1932年の作だが、今観ても(読んでも)決して古びることはない。実に諧謔性に溢れている。伊勢伊勢守は、娘を悪漢から助けてくれた偽物の伊勢伊勢守に対して、お礼に家に招きたいと申し出るが、偽物は本物の招きをとことん遠慮する。この執拗な繰り返しの場面なんて正に優れたコントである。そして、この映画の凄いところは、偽物が実力でもって本物を凌駕するところだろう。
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