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黄金バットのくりふのレビュー・感想・評価

黄金バット(1966年製作の映画)
3.0
【変死体顔ヒーローの高笑い】

たまたま図書館でDVD見つけ、主演が若き日の千葉ちゃん、監督がゴケミドロの人、という興味から借りてみたら、けっこうお宝度の高い珍作でした。

黄金バットって、元は紙芝居ですよね。本作は、この後のTVアニメ化を想定した、パイロット版的位置づけらしい。ラスボスへの優しい扱い(笑)をみると確かに、続ける気満々ですね。

注目は、黄金バットの造形!これ、ホントに当時の子供たちは夢中になれたのでしょうか?そうとうに強靭な想像力が要ると思うのですが。

元々、頭部は黄金に輝く頭蓋骨、だったと思いますが、このモノクロ実写版では色と質感、立派にミイラです。

で、被り物だから妙に膨れた頭蓋骨で、さんまちゃん5割増しみたいな出っ歯のわざわざ前歯が一本黒いです。

で、首から下は美輪明弘さんの衣装みたいにギンギラギンにさりげない。

…どうもねえ、頭部だけ焼かれた変死体に見えるのですよ。

で、例のアハハハハハハハ!て高笑いすると歯が微妙に踊ったりして、こんな時どんな顔すればいいかわからないの…に陥ります。笑えばいいと思って笑いましたけどね。

宇宙の悪い奴が、ある星の軌道を操作し地球にぶつける究極の当り屋をやるお話し。

当時の子供向け娯楽作としてはよくまとまってる気はしましたが、思い切り想定内でしたが悪い奴らが、惑星衝突ギリギリまで地球にいて、まずい、このままじゃぶつかる!てパニクるおまぬけさんで、とても微笑ましかったです。

千葉真一さんは、あまりアクションなくて勿体ない。ヒロインは後にアメリカに渡り『ピラニア』を製作する筑波久子さん。正直パッとしないなあと思った一方、少女ヒロインの高見エミリーちゃんが今見ても超プリチー!

…って、ちゃんなんて書いてますが、後の鳩山邦夫夫人で、リカちゃん人形の設定モデルにもなった方ですよね。なんだか凄いメンバーが中央を固めております。

で、やっぱりテーマソングは名曲だと思ったのでした。

https://www.youtube.com/watch?v=2ojBVfGj1K8

<2015.1.14記>
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