鎌谷ミキ

海よりもまだ深くの鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)
3.9
【いなくなってからいくら思ったってダメよ、目の前にいる時にきちんと"気持ちを伝え"ないと】

[あらすじ]結構肝心
自称作家の中年男、篠田良多(阿部寛)15年前に新人賞を受賞したものの、その後は鳴かず飛ばず。妻の響子(真木よう子)には愛想を尽かされ、一人息子の真悟(吉沢太陽)を連れて家を出て行かれてしまった。良多にとって、その真悟との月に1度の面会が何よりの楽しみでありながら、肝心の養育費はまともに払えず、おまけに響子にも未練タラタラで、彼女に恋人ができたと知り、本気で落ち込んでしまう始末。そんなある日、良多は団地で気楽なひとり暮らしをしている母・淑子(樹木希林)の家に真悟を連れて訪ねる。

[レビュー]実感こもってて長文失礼💦
ハリさん🎸と同時鑑賞🥳なんと!私へのテーマが「再婚しそうになっている元妻に未練タラタラ男」なんだこれは!?🫨ハリさん!一緒に見る相手を間違え…てないですね。

'阿部が『歩いても 歩いても』で演じた主人公は"横山良多"で『ゴーイングマイホーム』で演じた主人公は"坪井良多"。本作の主人公も"良多"と役名が共通している。「良多」は是枝監督の学生時代の友人の名前'という小ネタを知りつつ。『ゴーイングマイホーム』まで同じ名前とは、完全にやられたな😶(全部観てる)

では、愛あるツッコミ入れさせてもらいます!
是枝裕和監督、離婚についてちょっと調べたか、離婚した友人の話を聞いたでしょ?養育費の金額がみょーにリアルで「良多も誰かさんみたいに苦労して渡しているのか」なーんてことには…共感しません。義務!です!!
あ、でも、毎月頂いて今の生活があるので、その点は感謝しております😌

樹木希林演じる元姑と元妻が普通に会話できる。これは個人差あると思うけれど、個人的にはないかなと思います。
離婚した時点で他人。孫の親には代わりないですが「息子を不幸にしたやつなんて、歓迎しないわよ」スタイルなんじゃないかな🤔私が元姑の立場ならそうするな!

元妻に未練タラタラっていう設定なんですけどね、ハンコ押したの貴男でしょ🤣ここは離婚調停してとことん揉めた設定なら納得いきましたね。あくまで協議離婚ということで話してるからね!まー、離婚なんてしない方がいいって話でもあるんでしょうね。少なくとも良多にとっては後悔してるぐらいの話なんだから。納得してないよね?下世話な話が特にそう感じた。何でも知りたい、元妻のこと。私ですか?おぇ🤮

…はい、ストーリーに戻ります。これ、ドキュメンタリーじゃないんでね🤗
「幸せって、何かを諦めないと手にできないのよ」『歩いても歩いても』の樹木希林さんも好きなんですが、やっぱり本作も流石の是枝節です🥲

あれ?何の話でしたっけ?🤔別れても親子は繋がってるんだ。これはその通りです。是枝監督はやはり"家族"というものを描いている映像作家さんで『そして父になる』子供取り違え家族みたいな『万引き家族』疑似家族みたいな、さらには集団だけで家族な『ベビーブローカー』まで描いていて、いつもいつも感心させられます。今回はシンプルに血の繋がり。いろいろ思うことはありましたね、はい…

…落ち込んでるんじゃなくって、痛い所をついてくるなという印象です。独り身ではこんな気持ちじゃなかったので『歩いても歩いても』と本作が同じになっちゃってました。全く別物でしたね。スコアはサンキューにしてみました🎵

見直してみないとわからなかった所が鮮明に現れました!ハリさん、ありがとうございます✨私はこのまま是枝監督をしっかり噛み締めたいですね😌
鎌谷ミキ

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