海よりもまだ深くのurvのネタバレレビュー・内容・結末

たった今鑑賞。こんなに映画館でボロ泣きするとは思わなかった。これは傑作だと思う。

実際誰しもが生きている間に何かを諦めたり妥協して生きているんじゃないかな。この映画はそんな人たちを優しく描いている作品だと思った。ほんとに泣けたなぁ。

阿部寛さん扮するダメな主人公がすごく良かった。家庭には向かないかもしれないが、でも自分の子供に対する愛情はとても深いんじゃないだろうか。元奥さんも、一緒にいてもまんざらではない表情でこの微妙な関係が良かった。

樹木希林さんの一人だと寂しいからみんなを泊めたがったり、良多と一緒の時はしきりに体を触ったりなどすごく微笑ましかった。見ていてほんとに親子なんじゃないかと思ってしまうな。

作品の中でしきりに出てくる「なりたい大人になれるか」や「なんでこんなことになったんだろう」など、そのセリフを聞いて自分にも心当たりがいろいろあっただけに涙がぼろぼろ出てきたなぁ。

樹木希林さんの「幸せっていうのは何かを諦めないと得られない」というのはなんだか胸に深く刺さる。

みんなで台風の中で宝くじを拾うところは一瞬だけかもしれないけど家族になったと思いすごく温かい気持ちになった。

また見たい映画だと思う。ホントにこの映画を作った監督は人の優しさを描くのがうまい人だと思う。