どうしようもないダメ男なのになんだか憎めない、そんな阿部寛が新鮮。少し前までは下町のやり手熱血社長だったのに…！笑
キャストが誰も彼も見事にハマってて素晴らしい。特に樹木希林の樹木希林力といったら！小林聡美さんも大好きです。
『女の恋は油絵みたいなもの。過去の恋は消えて無くなるわけではなくずっと奥に残っているもの。上書き保存なんていう簡単なものじゃない』という旨の台詞が心に残ったし、恋愛に限らずこの作品のひとつの大きなテーマでは。無かったことにできることなんてなくて、でもどうしようも元通りにはできないこともあって。それは物であっても、人間関係であっても、自分自身の気持ちであっても。一度壊れてしまったもの、修復することはできなくても消えて無くなるわけではなくて、楽しい思い出も辛い思い出もそっと抱えて、それぞれ生きてゆくものなんだよなあ。
さらさらと淡々と物語は進んでいくけれど、ふとした瞬間にそっと思い出して胸の奥がきゅっとなるような作品。
あと、地味にリリーフランキー今年出過ぎでは…？！ほとんどの邦画で見る気がします(笑)
