えりみ

ある戦争のえりみのレビュー・感想・評価

ある戦争(2015年製作の映画)
3.5
WOWOWで。
普段馴染みのないデンマーク映画。
戦争映画かと思ったら「心揺さぶるヒューマンドラマ」とのコピー。
2分18秒の予告が秀逸です、115分の本編を見事に要約してます。
それ以上でもそれ以下でもない。予告みるんやなかった。
ある戦争ではなく、ある戦闘もしくはある戦場。あくまで平和維持活動で派兵、駐留しているんですから。
特に目新しいテーマとも思えず心も揺さぶられず。
この作りに拘るならいっそドキュメンタリー撮ればええのに、と思う。
世にいわれるB級戦争アクション映画かて扱いの大小はあれど、同じようなテーマや葛藤を描いてるんやけどなぁ。

父単身赴任中に母1人でまだ小さい3人の子育てに奔走する姿を延々見せられりゃあ、フラットな立ち位置でみられるわけないやん。世界一幸せな国いうても大変なもんは大変なのね。
贖罪することで罪の意識から逃れたい旦那に「父親の務めを果たせ」という嫁さん。
検察官のいうことも正に正論、事実もその通りだと観客は既に見せられてるし。
生死を共にした部下が上司の為に偽証するのも至極真っ当。
そりゃそうよね、ってことをただずっとみせられても「だから戦争は悪なんだ!」「戦争はしちゃいけない!!」っていう風には思えず。
平和維持活動という名の軍隊派遣は欺瞞だ!っていう映画でもないやろし。
ランボー4のほうがよっぽど「ある戦争」やと思う。
えりみ

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