ぽん

タナー・ホール 胸騒ぎの誘惑のぽんのレビュー・感想・評価

3.4
陽気なコメディ寄りのガールズ・ムービーもいいけど、こういう痛々しさ押しの女の子映画も良いですねー。愛のことなんて本当は何一つわからない~by青春の光と影。

全寮制の女子高のオハナシ。古式ゆかしき女子寮タナーホールを舞台に、制服の乙女たちの友情と、大人を巻き込んだ危なっかしい恋愛騒動が描かれる。なにしろヒロイン、フェルナンダの存在感が抜群です。若きルーニー・マーラの透明感、小柄で華奢なJK姿の神々しさにウットリ。そして親友2人のうちの一人ケイトを演じているのがブリー・ラーソン。これまた若い!お色気担当の小悪魔ちゃん。
そこにお騒がせ女子ヴィクトリアが入寮してきて色んな事件が起きると。

このヴィクトリア役のジョージア・キングって子が巧かった。猫背のいかり肩で両手をブランブランさせながら歩く、その歩き方だけでふてぶてしさが伝わってくる。次から次へと問題を起こす困ったチャンなんだけど、薄情な親に傷つけられてきた背景があってまぁアクティングアウトなんだろねと。ちょっとこの母子関係の描写は稚拙というか、ママの言動が分かりやすく毒すぎるのがどうかなという気もしますが。金持ちマダムなんてあんなもんかね。(←ド偏見)

「胸騒ぎの誘惑」なんてしょーもない邦題がついてるけど、確かに大人の男性をかどわかすエピソードが出てきて、これがちょっとキモい。15年前ってこの脚本でOKだったのかーと感慨深い。フェルナンダが大人の男性に恋をするのは分からないでもないけど、相手の男が最初っからエロ目線で彼女のこと狙ってたっぽいのがやっぱりキモい。あとレズビアンの子の扱いがちょっと雑かなぁ。女性だったら誰でもいいみたいに見える展開がモヤっとする。
これって男性の妄想じゃないの?って思ったらなんと監督・脚本が女性らしく、ほへーと腰くだけた。いろいろ闇が深い・・・。

まぁ、粗さも目立つけど全体の空気感は良かったのですよ。ザ・女の子の匂いがちゃんと伝わってきたし。友達とつるんで授業を抜け出して遊びに行ったりしてた高校時代を思い出しました・・・。(遠い目)
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