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ベラ bellaのPorcoのレビュー・感想・評価

ベラ bella(2015年製作の映画)
2.1
この作品の良かった点は正直『TED』が良作という事実を再認識させたという点だけだと思っている。

『TED』ではどんな駄目下衆熊であっても、振り回される2人は彼を一つの人格として扱い、今作の様にベラに押し付けず、相手の女性もそしてテッド自身も主人公の自立を促した。
何より『TED』主役2人が駄目人間ではあってもクズではない点が好感を得たのだと思う。今作のヴォルフガングはその真逆だ。1作目でバラバラに散った後も2人して駆け寄り、テッドの死を悲しんだが、ラストではヴォルフガングは寧ろ清々したと言わんばかりの笑みを隠し切れていない上に、直前のマジだった浮気の暴露も踏まえて彼の好感度はストップ安である。
(ベラの所業を考えると妥当だが、お前はお前で大概だろという気分になる)
というかマトモな主要人物が彼女役とその同僚しかいない。

下品に振り切っていればそれはそれで、面白いと評価もできるのだが、ブラックユーモアも『TED』の方がキレキレであり、じゃあ『TED』と比較しなければいいという話になるが、公式が対抗馬として謳ってしまっているので比較せざるを得ない。

テッドの人格は紛れもなく駄目人間の部類だが最高の友人なのだ、彼女の様に2人の子供を意図して泣かせるということはするはずがない。その点だけでもベラをテッドと比較することすら烏滸がましい。とりあえずこの作品観た後に『TED』を観たら凄く楽しめたので、皆視聴後はフワフワのクマに会いに行こう。
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