戦争にモブキャラは存在しない。
二等兵、民間人、陸海空軍の将校と様々な視点から第二次世界大戦時における仏領ダンケルクでの戦いを描いた本作。
モブキャラはいないし、ヒーローもいない。
そこにいるのは一人一人の国民である。
国籍や階級に関係なく多くの人間の犠牲の上に成り立つ戦争を許すわけにはいかない。
そんな理想をことごとく裏切るリアリズムがそこにある。
本作は賛否両論のようだが、ノーランらしい時間の魅せ方もあり、個人的には好意的に観ることができた。
国家間の関係性やダイナモ作戦といった事前情報があった方が楽しむことができると思う。
是非。