オッペンハイマーが個人的に良かったので
こちらも改めて公開時以来見直してみたら
ある種、歪な変な映画で面白かった。
いきなり何かが舞っているシーンから
スタートするように過程等なく
いきなり映画は始まる。
以降も説明せずにひたすら行動で
前に前に突き進む感じが良くノレた。
ノーラン信者ではないので
作家性を考えたこともなかったけど
オッペンハイマー同様に
この監督は悉く場面場面を「割る」
ことが好きなようだ。
地上(のち海上)、海上、空と
シチュエーションを分けて
そこでもずっと上下シチュエーションを
作り出しレイヤーで割っていく。
本当にバカ丁寧なまでに上下をやるから凄い。
この偏執さは宮崎駿の紅の豚を超えてる。
その状況と上下レイヤーで細かくなったカットを
クロスカッティングやパラレル編集で細かく繋ぎ
時間や空間を歪ませるのが
この監督の特徴なのかもなと思った。
地上(のちに海上)は逃げる、
海上は救う、空は戦うという
それぞれの役割が
最終的に全員が地上に戻り英雄となる
あたりの分断と接続具合が上手いなあ
と思わされるなど。