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ダンケルクのslowのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
3.6
「空軍は何してたんだ?」
「私はちゃんと"見ていた"よ…」
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荒いカメラワークで
臨場感を引き出したいのか・・・?
狙ったカメラワークで
綺麗な画を撮りたいのか・・・?
IMAX撮影使ってるくせに
画面に収まりきれてない描写や
感情煽りすぎて萎えるBGM、
行ったり来たりの時系列など…

「監督下手くそか!」と思うくらい
粗削りな部分はあるけど、
デビュー作品の気持ちを忘れず
「自分はまだ発展途上だ」というかのように
監督の"ハングリー精神"を叩きつける一本。

本作は「全く戦わない戦争映画」で
すでに兵士が疲弊した状態から始まり
攻撃に徹さない無様な姿を
これでもかと見せつけ、
"敵の存在"を「銃声」や「戦闘機」
などでしか表現しないのも新しい。

「ビーチ組」「空組」「救助組」
3つの物語を時系列を変えて描き,
3つの視点で捉えた「心情」が
それぞれの「結末」で
一つに重なり後味さくっとしつつも
余韻がじわりとくるラスト!
さすがノーラン監督。

戦争大国で負けず嫌いのアメリカが
戦争の捉え方に変化をうながす映画を
製作しただけでも
"アメリカの変化"を感じさせる作品だった。

~{私的にみた感想}~
冒頭からすぐさま、
「バガガガガガガガガン!!!!」と
耳を塞いでも貫通するレベルの銃声には
スクリーンの枠組みを越えた
"殺される恐怖"を間近に感じた…(;´Д`)
これがずっと続くので精神ともに疲れた…

臨場感や迫力を体感するには
確かに映画館が一番いいけど、
時系列もバラバラで
リアルタイム感は損なわれてるし
気力を一回休ませる調整と
静かな幕引きの余韻も兼ねて
私的にこの作品は
静かな深夜に一人で酒を摘まみながら
自宅で鑑賞するほうが
合ってるなと思った。
あくまで個人的な主観だけど。
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