あなぐらむ

女秘書の告白 果肉のしたたりのあなぐらむのレビュー・感想・評価

4.0
梢ひとみのクールな魅力が、都会的ファッションと秘書という職業で如何なく発揮された一本。
決して報われぬ恋に悩みながら、女としての快楽の世界を彷徨う「OL」像を当時流行っていたであろう「アンニュイ」の中に描き出す。香水や鍵等小物が効いている。この時期安定の宮井えりなも登場。

近藤幸彦もあまりロマンポルノ批評では語られない監督のような気がするが、片桐夕子の第一作を撮った、初期の職人監督。ロケーションの使い方などは旧日活作品のテイストが色濃くある。香水をイメージさせる艶っぽい画が期待を高めてくれる。

男優陣には織田俊彦、島倉謙治。脚本は桃井章(桃井かおりのお兄さん)、
香水はシャネル、洋服はサンローラン、来るべき1980年代、クリスタル族の気配が既に感じられる。助監督は黒沢直輔。
梢ひとみが気になったなら、まずこちらをどうぞ。